管理栄養士のナナさん管理栄養士のナナさん

そろそろ子どもが欲しいな…そう思って始めた妊活。

けれど、何からスタートしたらいいの?
どんな毎日を送ればよいの?

「妊活」という言葉は聞くけれども具体的な方法がいまいちよくわからない、そんな方に、妊活をする上で気を付けたい生活習慣と改善ポイントを紹介します。あなたの生活習慣をまず振り返ってみてくださいね。

妊活するなら気を付けたい生活習慣。妊娠への改善ポイント

規則正しい生活、していますか?

あなたは朝何時に起きて、夜は何時に寝ていますか?
睡眠時間は何時間?
朝ごはんの時間は?
お勤めの方は何時ごろに家に帰ってきますか?

毎日の習慣となっている起床時間と就寝時間、そして食事の時間。
これ、妊活にはとても大切なベースとなります。

なぜなら、妊活は妊娠するための活動です。妊娠したら終わりではなく、出産、育児へと続く道のりのほんのスタート地点にあなたはいることになります。

そこで大事なのが規則正しい生活。
夜は10時までに寝るのが良いとされています。

理由はふたつ

一つ目は、成長ホルモンが理由。

夜10時ごろから深夜2時までの間に睡眠をとると、成長ホルモンが脳から放出されます。成長ホルモンは、炭水化物やタンパク質、脂質の代謝を促進したり、体内の恒常性を維持したりするなど、様々な働きをしています。

成長ホルモンは成長期に働くだけではなく、大人になった私たちが日々活動するうえで大切な栄養素の代謝をコントロールしています。夜更かししたり、睡眠不足が続いたりすると体がだるくなったり、肌の調子がわるくなったりしてしまうのは、この成長ホルモンの働きが悪くなるためともいわれています。

妊娠して赤ちゃんを育むためには、健康な体が必要です。妊娠すると、赤ちゃんの成長のために多くの栄養が必要になりますし、赤ちゃんに栄養を送るために体内の血液が増えます。すると、むくみや高血圧、腎臓の不調などの体調不良になりがちです。体調を万全に整えるためにも、まずは睡眠をしっかりとり、赤ちゃんを受け入れる準備をしていきませんか?

二つ目は子育てのことも考えて今から生活習慣を整えること。

赤ちゃんは生まれたてのころはほとんど眠っていて2~3時間おきに起きる生活です。それが3~4か月ほどでだんだんと大人の生活に慣れていきます。つまり昼間は起きて夜は長く寝る生活に近づきます。ただ子どもは大人よりも多くの睡眠時間を必要とします。

親の夜更かしの習慣にあわせていると、朝起きれなかったり、昼間眠かったり、昼夜逆転してしまう可能性もあります。これから授かる子どものためにも、今から生活パターンを見直してみませんか?

もちろん、お仕事が忙しいなど、すぐに改善したり睡眠を確保したりするのが難しいかもしれません。どうしたら早めに休むことができるか、旦那様とも話し合ってなるべく早めの就寝を心がけてくださいね。

バランスの良い食事、とっていますか?

妊活中の食生活、と聞くと、「葉酸を取った方が良いの?」とまず思い浮かべる方もいるかもしれません。

たしかに葉酸は、受精卵から分裂して私たちの脳にあたる神経管というものを作るために大切な栄養素になります。

しかしそれだけでは赤ちゃんは育ちません。

私たちはロボットではないのですから、いろいろな食べ物から多くの栄養を取る必要があります。肉も、魚も、玉子もまんべんなく摂るようにするのをおすすめします。

そして、野菜はたっぷりと。野菜と一言に言っても、じゃがいもやサツマイモのような炭水化物の多いものよりも、キャベツや玉ねぎ、人参、ゴボウといった、ビタミン類や食物繊維の多いものを積極的に摂るのをおすすめします。もちろん、じゃがいもやサツマイモにだって食物繊維もありますし、ビタミンも含まれていますので完全に排除する必要はないですよ。

あれもダメ、これもダメ、と排除してしまうと、食べられるものがなくなってしまいますし、ストレスの元です。あくまでも、食べすぎず、避けすぎず、が大切です。

カフェインは身体を冷やすから、とコーヒーを敬遠する方もいらっしゃいますが、コーヒー大好きな方にとってコーヒー断ちをするのは相当のストレスかと思います。コーヒー好きな方は、がぶ飲みを避けて、ゆっくりと味わう程度にして摂る量をコントロールしてください。ちょっとお値段は高くなりますが、ノンカフェインのコーヒーもありますしね。

また、働きながら妊活をしている方は、なかなか料理に時間をかけられないと思います。

私自身、産休に入るまでフルタイムで働きながら毎日の食事を作っていましたが、キンピラゴボウや切干大根煮、ひじき煮など、保存のきくものを休みの日にまとめて作っておいて毎日少しずつ食べていました。

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また、魚料理は、個人的にグリルが汚れて掃除が面倒というのもあったので、サバの味噌煮やイワシのかば焼きなどの缶詰を使っていました。シーフードミックスを利用してスープやピラフを作ると、手軽に魚介類をとれますし、保存もきくので経済的です。

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食事は毎日のことです。なるべくストレスなく、食生活を改善していくことが妊娠への近道。一度にやるのではなく、できることから始めていってくださいね。

体、冷えていませんか?

身体の冷えは妊活中に限らず、すべての女性にとって大敵です。妊娠しづらくなるとも言われていますし、妊娠中の体調不良、出産時のトラブルにもなるおそれもあります。

身体が冷える、つまり体温が下がると、身体全体の血流が悪くなります。もちろん子宮の血流も、です。すると、子宮に栄養を送る働きも弱くなり、妊娠しづらくなると言われています。また、体温が下がることで、体内の免疫の働きも悪くなります。

免疫の働きが悪くなると、感染症への抵抗力も弱くなります。妊娠期に感染症への抵抗力が弱まると、母体だけでなく赤ちゃんの発育にも影響してきます。

私は冬に出産を控えていたため、お腹が大きくなってくるころには時期的にかなり寒くなり、身体も冷えていました。すると、血流が悪くなり、就寝中のこむら返りに悩まされることになりました。

助産師さんの指導で、腹帯だけでなく、レッグウォーマーや靴下をはいてなるべく体を温めるようにして寝るとすぐに改善しました。私はもともと暑がり、汗かきで、冷え性の自覚がありませんでしたが、実は体はかなり冷えていたようでした。

子宮のあるおなか周りは、腹巻や肌着などであたためるようにし、レッグウォーマーや靴下をはいて寝るのをおすすめします。体温が上がると、免疫バランスも整い、たとえば季節の変わり目に体調を崩していた方でも徐々に改善してくるでしょう。

妊活の次には妊娠、出産、育児と、休むことができない未来が待っています。

風邪ひきでしんどくても、子どもが泣いたらおむつ替え、授乳、世話をしなければいけません。

実際身体がしんどくても気力でなんとかなるものですが、やはり妊娠前からの体力作りは重要です。授かる赤ちゃんのためにも、健康なママになるための準備期間として妊活で体調を万全にしてくださいね。

最近、運動していますか?

激しい運動でなくてもかまいません。何か運動していますか?
ジョギングでも、ウォーキングでも、ジムに通うのでもよいです。

運動することのメリットは大きく二つあります。

まず一つ目は、運動することで身体があたたまることです。先ほども紹介したように、身体があたたまると、身体全体の血流が良くなり、免疫バランスが整います。その効果は、前のコラムをもう一度読んでみてくださいね。

二つ目は、出産への体力です。出産は、交通事故に5回くらいあって大量出血して瀕死の状態になる、とたとえられるくらい、体力を消耗します。実際に私も、陣痛が起こってから子どもが出てくるまで丸2日かかりました。

陣痛の最中にも赤ちゃんが下におりてくるように、と助産師さんにすすめられて、スクワットや階段昇降を何度もしました。数分おきに襲ってくる痛みと、吹き出す汗、食事も喉を通らず(おにぎりを食べさせてもらったのですが気分が悪くなり嘔吐しました)、水分補給のためにポカリスエットとミネラルウォーターを少しずつ飲むだけ。

もし体力が続かなかったら、赤ちゃんも命が危なくなるため、緊急帝王切開になるところでした。

運動と一言に言っても、へとへとになるくらい運動しすぎるのは避けてください。

無茶な運動は身体を壊すことになりますし、運動のしすぎで痩せすぎるようなことになると妊娠しづらくなることもあります。ほどほどに、が重要です。

どの程度がほどほどなのかは、毎日の生活に支障がない程度、を目安にしてください。専業主婦なのか、それとも働いているのかで、生活パターンは異なります。専業主婦の方は毎日少しずつの運動を、働いている方は、休みの日にするくらいのペースでするのがよいでしょう。

ほっと一息、リラックスタイムを作っていますか?

妊活のゴールは子どもを授かり、はぐくみ、出産して育てていくことです。
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子どもを授かった瞬間に、あなたの身体はあなただけのものではなくなります。

常にあなた自身の中に命を感じ、産んだ瞬間からあなたは自分のすべての時間を子どものために過ごすことになります。これは24時間営業、年中無休の仕事をし続けるようなものです。しかし緊張しっぱなしでは息切れしてしまうものです。マラソンのように、常に走り続けていくためにも、ちょっとしたリラックスタイムはとても大切です。

ゆっくりお茶を飲んだり、友人と会ったり。そしてなによりも大切なのは、パパとなる旦那様との時間です。単刀直入に書きますが、いくら妊活であなたの体を整えても、旦那様との時間がなければ子どもを授かることはできないです。

妊活、妊活、と頭いっぱいになっていてもお互い疲れるだけ。話題は妊活である必要はまったくありません。普段の仕事の話、日々のニュース、昔の思い出話、そんなことを常に話し合い、子どもが産まれたらそんな会話が子どもの話題ばかりになってもお互い苦にならないように、コミュニケーションを大切にしてください。

私は出産前もその後も、夫婦での会話の時間を常にとるようにしています。

妊娠時は、妊婦健診に助産師さんから言われたことを共有したり、電車の中で席を譲ってもらったといった他愛のないこと、産休や育休の制度について一緒に調べたりしていました。

そうはいっても夫婦は赤の他人同士です。結婚直後、妊娠期、出産後、と状況がどれだけ変わっても、お互いに意見交換ができるようにしておくのも、これから子どもを授かる準備段階の今だからこそできることです。

 

特別なことはひとつもない、大切なのは心身ともに健康になること

規則正しい生活、バランスの良い食事、身体をあたためる、運動、リラックスタイムの5つのポイントを紹介しましたがいかがだったでしょうか。

おそらく、特別に何かをしなければいけないことは一つもなかったと思います。

妊娠は、これさえすれば良い、といった単純なものではありません。

私たちがそれぞれ性格の違い、体格の違い、体質の違いがあるように、妊娠のパターンも様々です。だからこそ、これでよいのかな?と不安になることもあるかと思います。

管理栄養士のナナさん管理栄養士のナナさん

病気を治す薬は、今日明日ですぐに効果があらわれますが、妊活は日々の行動の積み重ねです。継続が大切です。昨日より今日、今日より明日、健やかな心と身体を作って赤ちゃんを迎える準備をするんだ、と考えてゆったりとはじめてくださいね。一度にやらずに、まずあなたの得意なところから改善してみてください。