葉酸サプリメントの話

今回は、妊活中の方も妊娠中の方も気になる葉酸サプリメントのお話です。葉酸サプリメントで調べると、びっくりするくらいたくさんの商品が出てきませんか?どれを選べばよいか悩みますよね?そこで今回は、葉酸サプリメントの知識と、その効果や副作用、たくさんの葉酸サプリメントの比較を紹介します。もちろん葉酸サプリメントを選ぶコツもお伝えしますので、選ぶ参考にしてください。

(1)葉酸サプリメントと食品中の葉酸の違い

葉酸サプリメントに含まれる葉酸と、食品中の葉酸は構造が異なるのをご存知でしょうか?同じ葉酸でも、葉酸サプリメントや、葉酸が強化された食品に含まれる葉酸は、化学的に合成された葉酸(合成葉酸)のことを指しています。

まず、食品中のサプリメントはこのような形をしています。

※図の挿入(作成中です)※

たくさん物質がつながっていますね。葉酸は、化学的にはプテロイン酸にグルタミン酸がくっついたものですが、野菜や肉などの食品中に存在する葉酸は、このようにグルタミン酸がたくさんつながった形になっています。さらに、糖やタンパク質ともくっついています。これが体の中で、結合部分が外れてプテロイン酸とグルタミン酸が一つずつつながった「モノマー」という形になって吸収されます。食品中の葉酸は、体の中で実際に使われるのが50%程度と低く、たくさん摂ったとしてもその半分程度しか役に立たないんです。

一方で、葉酸サプリメントに含まれている葉酸は、このような形です。

※図の挿入(作成中です)※

とってもシンプルな形ですね。そう、食品中の葉酸の、体に吸収される前の状態です。

葉酸が強化された食品(シリアルや鉄分葉酸が強化された乳飲料など)やサプリメントなどに含まれている葉酸はこのようなシンプルな形の葉酸なんです。しかもこの合成葉酸は、体の中での利用効率が85%程度と、食品中の葉酸より高くなっています。つまり、効率よく葉酸を摂ることができる、ということなんです。

(2)葉酸サプリメントのメリット

葉酸サプリメントの原料として使われている葉酸は、合成葉酸です。合成葉酸は、体内での利用効率が良いので、効率よく体内の葉酸を補うことができます。また、厚生労働省が妊娠の可能性のある女性に摂取を勧めているのが、栄養補助食品に含まれている葉酸、つまり合成葉酸です。対して、食品中の葉酸は、体内での利用効率がまちまちで、神経管閉鎖障害のリスクを下げる効果については科学的根拠がないとしていて、国はあくまでも栄養補助食品(合成葉酸)からの葉酸摂取をすすめています。

さまざまな葉酸が強化された食品がありますが、シリアルや牛乳、ビタミン入りジュースだけで補うのは限界があります。葉酸サプリメントは一回分に400μg摂れるように調整されているものがほとんどなので、手軽に一日の摂取目安量を確保することができるんです。

特に、妊娠前に無理なダイエットをしていたり、食生活が乱れていたりする方は、体内の葉酸が不足している可能性もあるため、サプリメントで補うのをおすすめします。

参考:厚生労働省e-ヘルスネット 葉酸とサプリメント

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-002.html

(3)葉酸サプリメントの副作用

葉酸はビタミンBの一種で水に溶けるビタミンですが、毎日過剰に摂取し続けると副作用が起こり、体調を崩す恐れもあります。葉酸を一日に1mg以上摂取し続けると、発熱やじんましん、皮膚のかゆみ、呼吸障害などの葉酸過剰症を引き起こすとの報告もあります。

食事からの葉酸は、体内での利用効率が低いため、日常の食事では葉酸過剰になることはありませんが(成人女性の日常の食事による葉酸摂取量は1日271μg)、葉酸を摂ることに固執してしまい、葉酸が強化された食品(牛乳やシリアル、葉酸が含まれた強化米など)ばかりを摂り続けたり、葉酸サプリの一日の摂取目安量を守らずにたくさん飲み続けたりすると、過剰症を引き起こしかねません。

また、葉酸サプリメントと表記が無くても、葉酸が添加されているサプリメントもあります。私が妊娠期に飲んでいた鉄分補給のためのサプリメントは、鉄分の外にビタミンCと葉酸が添加されていました。複数のサプリメントを飲むときには、重複していないかを確認してから飲むようにしましょう。

もし、自分の判断では不安なときは、かかりつけ医(妊活中や妊娠中で産婦人科に通っているかたは産婦人科の先生でも良いでしょう。)や、管理栄養士やサプリメントアドバイザーなどの宇有資格者に効いてから飲むようにしましょう。サプリメントは薬ではありませんが、特定の栄養素を効率よくたくさん摂取できるようにしたものです。過剰に摂りすぎてしまうと、赤ちゃんを守るための葉酸が、お母さんの体に悪いことをしてしまい、本末転倒です。

過剰症を防ぐには

①葉酸サプリメントの一日の摂取目安量を守る

②葉酸サプリメントと表記が無くても成分を確認する

③わからなければ医師などに相談してから飲む

これら3つを守るのをおすすめします。特に、あなたと赤ちゃんを守るためのものです。「ネットで人気があるから」とか、「人から勧められてなんとなく飲む」というのではなく、ご自身で納得したものを選びましょう。

参考:国立健康栄養研究所「健康食品の安全性・有効性情報」より

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail652.html

(4)葉酸サプリメント、市販品と通販どちらがいいの?

葉酸サプリメントを選ぶときに気になるのが、ドラッグストアで買える商品なのか、通販で買うものなのか、ということでしょうか。

ドラッグストアで買えるものは、価格が手ごろなものが多く、お試しで飲んでみるにもハードルが低いものが多いです。もし、味や飲みやすさ(カプセルが大きすぎる、臭いが気になる)など、失敗しても別のものに買い替えやすいのがメリットです。ドラッグストアが家の近くにある場合はこまめに買いに行くことができますが、近くにない場合は、買いに行くのも一苦労で、在庫を見ておかないといけません。

それに対して通販のみの取り扱いのサプリメントは、実際に目で見たり、試してみたりすることができにくかったり、比較的高価なものが多いことが、デメリットに挙げられます。しかし、定期購入すると、割引価格で買えてお得になったり、在庫がなくなる前に次のひと月分が送られてきたりするのでわざわざ買いに行かなくてすみます。家の近くにドラッグストアがなくても、手に入ることもメリットです。

葉酸サプリメントの中には、天然素材をうたったものがありますが、天然=絶対に安全というものでもありません。自然のものから抽出されたものは品質が一定でなく、時にはアレルギーを引き起こす物質が混じっている可能性もあります。どんなところで作られているのかが明記されている、メーカーに問い合わせたらきちんと答えてくれる、など、細かいところまで確認しましょう。

また、葉酸サプリメントは、葉酸単体のサプリメントで販売されていることはまれで、吸収を助けるためにビタミンB群が添加されていたり、他の、体に良いとされる成分も含まれていたりします。しかし、健康によさそうだから、となにもかも含まれているものが必ずしもいいとは限りません。私たちの体には良さそうでも、胎児に良いというデータがないのが現状です。胎児のために大切なものとして葉酸があるくらいです。食事から栄養をとることを心がけて、どうしても足らないところは、サプリメントを活用してみるのをお勧めします。

参考:国立健康栄養研究所「健康食品」の安全性有効性情報 より、妊娠中のサプリメント利用について

http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail1550.html

(5)葉酸サプリメントの比較と選ぶポイント

ここでは、インターネットでよく検索されている葉酸サプリメントについてまとめてみています。今回、妊活中の方に大切なのは、あくまでも葉酸です。これは厚生労働省で、「食事以外にプテロイルモノグルタミン酸(サプリメントや健康食品などに使われているタイプのもの)で1日400μgを摂取すること」と推奨されているからです。

しかし、表をみてもおわかりのように、栄養素が添加されているものがほとんどです。添加されている栄養素が多ければ多いほど価格が高くなる傾向にありますが、作られている工場や生産国、包装の仕方、広告費がかかっているか、といったことでも価格は変わってきます。毎日摂るものですし、家計に負担がかかりすぎない程度に選ばれるのをおすすめします。

葉酸サプリメントを選ぶポイントは3つ。

①買いやすい方法(店頭で買うか、通販で買うか)

②飲みやすさ(味・臭いが無いものがいいのか、臭いがあっても問題ないのか)

③価格(毎月購入するのに家計に負担がないかどうか)

妊活中、妊娠中は「赤ちゃんのために」と、食生活がとても気になり、「なるべくたくさんの体にいい成分を摂りたい!」と考えるのも無理はありません。けれど、栄養素についてはよっぽどの病気や欠乏症にならない限り、まずは食事から摂るのをおすすめします。

サプリメントは確かに手軽に摂れますが、それに頼るばかりで、旬の野菜、素材のおいしさ、いろいろな料理をしてまんべんなく栄養をとることをおろそかにするのはいかがなものなんでしょうか。子どもが生まれてからは、親である私たちが子どもたちの見本です。無理するのはよくないですが、生まれてきた子どもとの生活でも、いろいろな食べ物-野菜やお肉、お魚など-を活用していく練習だと思って、いろいろな料理にチャレンジしてみてくださいね。

もちろん、体調が悪い時に無理することはないですし、つわりの辛い時期に無理して食べたとしても、吐いてしまったり、気分が悪くなったりして体に悪いだけなので、そんな時は栄養補助食品やサプリメントで補うことをおすすめします。

 

葉酸サプリメント比較
製品名 販売元 内容量 価格(1P、税込) 定期購入価格(1P,税込) 成分(1日分あたり) メリット・デメリット
ベルタ 葉酸サプリ 株式会社ビーボ 400mg×120粒(1日4粒) 5,980円 3,980円 葉酸400μg、鉄16mg、ビタミンB6 4mg、カルシウム232mg、ビオチン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE,ビタミンB12 葉酸だけでなく、ビタミン類、ミネラル、美容成分も配合されている。葉酸だけでは物足りない人におすすめ。ビタミン類やミネラルは1日の摂取目安量を満たしているとは限らない。HP上では配合されているビタミン類すべての配合量は書かれていなかった。美容成分配合のためか、価格は高め。天然酵母葉酸となっているが、使われている葉酸は合成葉酸なので消費者に誤解を招きやすい。

ピジョン 葉酸プラス ピジョン株式会社 400mg×60粒(1日2粒) 1,598円 - 葉酸400μg、鉄10mg、カルシウム160mg、ビタミンB1 1.3mg、ビタミンB2 1.5mg、ビタミンB6 1.4mg、ビタミンB12 2.8μg、ナイアシン11mg、パントテン酸5mg、ビタミンD 1.8μg 葉酸、ビタミン、カルシウムが同時に摂れる。ピジョンの日本国内の提携工場で作られているが、どこで作られているかもHP上に明記されているので安心。ビタミン、カルシウム配合をうたっているが、一日の摂取量を満たしてはいないので、ビタミンやカルシウムについてはこの商品だけを飲んでいれば安心とは言えない。ピジョン製品で似たような名前で栄養素の配合が異なるサプリがあるため、重複して飲まないように。

美的ヌーボプレミアム 株式会社フック 30日分(1日5粒) 8,640円 6,912円 葉酸400μg、ビタミンA625μg、ビタミンC500mg、ビタミンD5μg、ビタミンE302mg、ビタミンB1 100mg、ビタミンB2 100mg、ビタミンB6 100mg、ビタミンB12  100μg、ビオチン100μg、ナイアシン100mg、パントテン酸100mg、鉄15mg、亜鉛7.5mg、マグネシウム125mg、カルシウム250mg、マンガン4.5mg、セレン37.5μg、リン25mg、銅1mg、クロム25μg、ヨウ素100μg、モリブデン50μg 葉酸サプリとビタミン剤が一緒になったイメージ。一日分ずつ個包装されているため外出先でも摂取しやすい。5粒といってもかなり大きいカプセルもあり飲みづらいことも。専用のカプセルカッターがあるが、カットしてしまっても栄養素の吸収率に問題ないかが疑問。天然素材をうたっているが、天然素材のものだからといって安心なわけではないので注意が必要。(注1)ビタミンB6については一日の許容上限摂取量を超えた量が入っているため過剰症のリスクが懸念される。(注2)なんでもたくさん添加すればいいというものではない。アメリカのGMP基準に準拠した工場で製造。

女性100人の声から生まれた葉酸サプリ 株式会社エーエフシー 350mg×120粒(30日分) 1,944円 1,555円 葉酸400μg、カルシウム200mg、鉄10mg、ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6,ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD,ナイアシン 葉酸サプリに含まれる葉酸はモノグルタミン酸型である、といったことや、過剰摂取への注意喚起がHP上でなされている点で安心できる。価格は通販にしてはお手頃で、お試しもできるため、ドラッグストアが近くにないが通販で高価なものを買うのは不安という方にも買いやすい。葉酸以外にビタミンやミネラルは添加されていて、食事摂取基準委に対応となっているが、どのくらいの量なのかが不明。

ディアナチュラ アサヒフードアンドヘルスケア株式会社 60粒(60日分) 583円 – 葉酸400μg、ビタミンB6 3mg、ビタミンB12 6μg 安価なため、手軽に試すことができる。一日の葉酸摂取が1000μgを超えないように、との注意書きがHP上でなされているので安心。葉酸と共に働き貧血予防に効果を発揮するビタミンB6、ビタミンB12も一日の摂取目安量をカバーしている。他のビタミンについて心配なら、ビタミンCの単体のサプリを使うのをお勧めする。同じメーカーから「鉄・葉酸」が販売されているが、これには葉酸が200μgしか含まれていないため注意。香料・着色料・保存料無添加。GMP基準に準拠した国内工場で製造。

DHC 葉酸 株式会社ディーエイチシー 150mg×30粒(30日分) 258円 – 葉酸400μg、ビタミンB2 1.3mg、ビタミンB6 1.7mg、ビタミンB12 25μg、 葉酸もだが、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12の一日の摂取目安量もこれでカバーできるのが便利。安価なため、手軽に試すことができる。他のビタミンについて足りてるか心配であれば。ビタミンC単体のサプリなどで補うことをお勧めする。GMP基準に準拠した国内工場で製造。

パティ葉酸サプリ 株式会社トミプロ 120粒(30日分) 5,400円 3,780円 葉酸400μg、鉄15mg、カルシウム210mg サプリメントを固める製剤に野菜粉末を使用。野菜粉末は無農薬で栽培している。サプリの粒に青汁のような臭いがあるが、これは野菜粉末によるもの。つわりがひどい方には臭いが気になるかもしれない。野菜粉末の栄養素も含まれているが、微量のためなのか成分量については表示されていない。GMP基準に準拠した工場で製造。

オーガニックレーベル 葉酸サプリ 株式会社ミーロード 250mg×60粒(30日分) 4,400円 3,960円 葉酸400μg(他のビタミンなどについては、含有量の記載なし) 天然葉酸を使用とうたっているが、天然葉酸では体内の利用効率が低く、厚生労働省が推奨する400μgの葉酸を摂取するためにはかなりの量の葉酸を摂らないといけないことになる。(注3)しかし、パッケージには葉酸400μgとなっており、天然葉酸という表記では誤解が生まれる恐れがある。葉酸には食品中の葉酸とサプリメントの葉酸では形も体内利用率が異なることの表記がなく、また、サプリメントの葉酸は危険なものであると書かれていて不安をあおっている。天然の原料を使用し、GMP基準に準拠した工場で製造されているため、原料が天然のものがいいとこだわる方には良い。

PolePole葉酸サプリ 株式会社アンビシャス 300mg×90粒(1日3粒) 13,960円 3,980円 葉酸420μg、カルシウム250.5mg、鉄10.02mg、ナイアシン11.1mg、パントテン酸5.7mg、ビオチン45μg、ビタミンB1 1.02mg、ビタミンB2 1.11mg、ビタミンB6 1.02mg、ビタミンB12 1.62μg、ビタミンC100.2mg 乳酸菌10mg オメガ3サプリと一緒に購入するようになっているので、葉酸、ビタミン剤、オメガ3サプリを一緒に摂ることができるイメージ。カルシウムや鉄、ビタミン類は1日の摂取目安量をカバーできるので、つわりの時期などのビタミン不足が心配な方には余分にサプリメントを買う手間がないため手軽に摂取できる。

ママニック葉酸サプリ レバンテ株式会社 350mg×120粒(1日4粒) 5,000円 3,500円 葉酸400μg、ビオチン28μg、カルシウム 250mg、鉄10mg 1日の摂取上限量についてHP上に記載されているので安心。GMP基準に準拠した工場で製造。臭いを抑えるためにコーティングした粒なので、つわりで臭いが気になっている方にも安心して飲める。公表されている栄養分によればビオチン以外のビタミン類は数値が掲載されていないため、一日の摂取目安量がカバーされているかが不明である。

注1)
「健康食品」の安全性・有効性情報 妊娠中のサプリメント利用についてhttp://hfnet.nih.go.jp/contents/detail1550.html#3
注2)
「健康食品」の安全性・有効性情報ビタミンB6とはhttp://hfnet.nih.go.jp/contents/detail149.html
注3)
厚生労働省e-ヘルスネット 葉酸とサプリメントhttps://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-002.html